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ベトナムで「ありがとう」は何ていうの?実はたくさんあるベトナムのありがとう

どこの国に行ったとしても、最低限覚えておきたいのが「こんにちは」「ありがとう」などの基本的な言葉。

 

ベトナムでもそれは同じ。

 

特にベトナム人は、簡単な言葉でも、自分たちの言葉がしゃべれるとわかっただけで、ものすごく優しくなったりするので、覚えていくメリットはでかい。

 

さてこんなベトナムでの「ありがとう」。世界でも最も難しいと言われる発音もさることながら、実は普通に知られているよりもいろいろな種類があったりします。

 

今回はそんなベトナムでの「ありがとう」のお話です。

 

 

cảm ơn 

ベトナム語でありがとう意味なのはcảm ơnという言葉。

発音が難しいベトナム語なので、カタカナで説明するのは難しんだけど、あえてカタカナで書くとすれば

cảm ơn(カム オゥ↑↓ン)という感じ。

後半のオンの部分を声に出す時に、口の中に空気を溜めるような感じで発音するのが特徴。

 

cảm ơn をベースに呼びかけ語を加えてもいい

感謝を伝えるのはこのcảm ơnを知っていれば基本的には大丈夫。

これだけでも問題はないけれど、対象となる相手の年齢や性別に応じた呼びかけの言葉を加えたりすることもできる。

 

日本で言う敬語とは少し違うけれど、ベトナム語の場合、話している相手の性別や年齢によって一人称や三人称が変わってくるという特徴があります。

 

年上の男性の場合

例えば感謝を伝える対象が、大きく年齢が離れているわけではない年上の男性(Anh)の場合はcảm ơnの後にAnhをつけて、

cảm ơn Anh(カム オゥ↑↓ン アン)になるし

年上の女性の場合

また年上だがあまり大きく離れていない女性の場合は、Chiと呼ぶため

cảm ơn chi(カム オゥ↑↓ン チィ)

といった感じとなる。

 年下は固定

年下には男女問わず基本的にemと呼べばいいので

cảm ơn em(カム オゥ↑↓ン エム)

 

他にもお年寄り、自分の両親より年齢の上の人に使う bác(バック)

などなどいろんな呼びかけの言葉がある。たださっきも言ったようにcảm ơnさえ知っていれば問題になることはほとんどない。

 

 その他53の「ありがとう」たち

さて、実はベトナムにも他にもたくさんの「ありがとう」があったりする。

というのもベトナムにはなんと実に53もの少数民族の人たちが暮らしているからだ。

 

86%以上を占めるキン(Kinh)族

いわゆる一般的に知られているベトナム語と言うのは、実際には総人口の86%と圧倒的大多数を占めているキン(kinh)族の言葉。

 

少数民族の中にはベトナム語も話せない人も

残りの14%の人たちは53にも及ぶ独自の言葉を持つ人たち。

 

今、現在では国全体の学校の数も増えてきていて、彼ら少数民族も若い人のほとんどはベトナム語を話せます。

 

しかし一部の民族やお年寄りの中にはベトナム語が話せない、話さないなんて人もいたりするんですよね。 

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 (ザオ族のおばあちゃんと孫。彼らはベトナム語が喋れない)

 

ベトナム人でもベトナム人と話せないことも

だから例えば少数民族が多いハザンや、サパの郊外に行ったりするとベトナム人でも現地住人とコミュニケーションが取れないなんてことが普通に起こったりします。

一応国家的にはベトナムという国にはなっているものの、様々な文化権を内包するベトナムだからこその現象ですよね。

 

少数民族ごとにそれぞれの「ありがとう」

僕はまだベトナムに来て二ヶ月ほどしか立っていない。

だから、まだまだ全ての少数民族の「ありがとう」には触れられてません。

 

だから本当に「ありがとう」が53個あるかは、はっきりとは断言できないのだけど、それでも既に幾つかの少数民族の「ありがとう」に触れてきた。

その中からいくつかをご紹介。

 

タイ(Tai)族の「ありがとう」

キン族に続いて二番目に多い(と言っても2%)のタイ族

言語的にはベトナム語と同じ語族にあると言われているのだけど、「ありがとう」に当たる言葉は

Bai Na(バイナー) と言う言葉になる。

全然違うよね。

 

モン(Mong)族の「ありがとう」

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 いろいろな国境にまたがっていて、ラオスなどにも住んでいるモン族。

彼らの言葉だと「ありがとう」はToo tin(トゥー ティン)と言う。

ただモン族自体もさらに様々な部族に分かれていたりして、これまた結構複雑。

 

ザイ(giay)族のありがとう

ザイ族のありがとうはCho pai(チョバーイ)

サパの周辺にラオチャイ(Lao Chai)と言う村は住民の半分がザイ族の村があり、その村にはザイ族が経営するCho pai Homestayと言う宿があったりする。

 

少数民族の言葉を知っていると、こうしたちょっと発見があったりします。

 
ロロ(Lo Lo)族のありがとう

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ベトナムでも少数民族中の少数民族と言う印象の強いロロ族。

総人口はわずか5000人に満たない。

それでも独自の言葉を今も持ち続けていて、De(デェ↑)と言う短い言葉が「ありがとう」を意味している。

 

A:お茶どうぞ

B:デェ〜

 

みたいな。

 

まとめ

いわゆる一般に言われているベトナム語の場合、ありがとうは

cảm ơnだ。

一人称をつけたり、三人称をつけたりで丁寧にすることはできるけど、フレーズとして覚えなければいけないのは少なくて済むと思う。

 

ただ面白いのは54もの少数民族がいるベトナムでは、それぞれに独自の「ありがとう」の言い方を持っていること。

 

もちろん今は多くの人がベトナム語が喋れるとは言え、こちらが相手の言葉を知った時の歓迎されっぷりは、ベトナム語を知ってるときだけの時よりもものすごかったりします。

 

やはり彼らのアイデンティティとして、何族であるというのは大事な要素だからです。

文化が変われば言葉は変わる。

 

今回は一つの国にたくさんの民族を内包する国だから起こり得るたくさんの「ありがとう」のお話でした。