あなたは「やりたい」を先延ばしにしていないか?恐怖に打ち勝つたった一つの方法。
あなたはやりたいと思ったことを先延ばしにしていないでしょうか。
旅行に行きたいとか、資格の勉強を始めたいとか、挑戦したいことがあるのについ先延ばしにしてしまう人は多いと思います。
その背景には恐怖があります。
ですが恐怖は判断を鈍らせ、すべきことを実現不可能なことにしてしまう恐ろしいもの。
実現したいものがあるのなら、恐怖を飼いならす必要があるんです。
自分は今でこそこうして旅をしながら生活していますが、自分自身、やりたいと思っていたことをずいぶん長く引き伸ばしてしまうタイプでした。
それは社会人を始めてから築いてきた安定というものを、捨てなければならないという恐怖があったから。
何かに挑戦する時に恐怖はつきものです。
ですが恐怖に打ち勝つ方法が一つだけあります。それを上回る願望を持つこと、なんです。
僕がルーティン化した毎日から抜け出して得られたもの
今僕は一ヶ所に留まらず、場所から場所へと暮らすようになって三年ほどになります。
しかし自分がこの生活を始めようと決断するまでに随分と遠回りをしてしまいました。
自分の願望の正体を見つめ実行に移す。ただこれだけのことに5年もの期間を費やしてしまったのです。
決断したことで見えたもの
しかし決断したことで得られたのは、毎日違う人と出会い、新しいことを知り、毎日違うものを違う場所で食べる生活。
日本にいた頃のルーティン化した日々とは全く違う刺激的な生活でした。
まだ成長中で完璧とはいきませんが、それでも日々新しい文化に触れて、学び続けることができる充実した日々を過ごせているのです。
恐怖に押しとどめられていた願望
自分の決断を押しとどめていたのは恐怖でした。失敗することへの恐れと、変化することへの恐怖。
社会人として手に入れた安定した生活を捨てることへの不安が、自分がやりたいと思うことに挑戦する気持ちを押しとどめていたのです。
人を救う恐怖心、人を追い込む恐怖心
この恐怖というやつは実に曲者だ。
恐怖心があるから人は危険を察知することができるし、争いを避けたりすることもできる。使いようによっては、恐怖心は人間を助けるものなんです。
しかし時にその恐怖心は足を引っ張ることもある。
カナダにいた時、グリズリーベアに三度遭遇して生き残ったという人に出会う機会がありました。僕がどうやって三度も生き延びたのかと尋ねた時、彼はこう答えたのです。
「簡単なことさ、熊にあったらにこやかに笑顔を見せて道を譲ればいい」
熊という恐ろしい存在を目にした時、人は恐怖に呑まれてしまう。だからと言って悲鳴をあげたり、走って逃げたりするのは逆効果です。
熊を刺激してしまい、逆に自分自身を危険に追い込むことになってしまう。
大事なのは彼のように恐怖の正体を見つめ、それを飼いならすこと。追い詰められた時にこそ、適切な行動をとれる人だけが生き残ることができるのです。
大事なのは恐怖の本質を見極めること
このように恐怖は身を守ってくれることが一方で、人の足を引っ張る厄介なものでもあります。
だからもしあなたが何かをしたいと思っていて、「恐怖」が一歩踏み出すのを押しとどめているのなら、その恐怖が本当に自分の役に立つものなのか見つめ直してみる必要があります。
自分の心に一石を投じた一つの映画
僕が自分の人生に迷っていた時、背中を押してくれた一つの映画があります。
それが「プロデューサーズ」。2005年公開のミュージカル映画です。
人生を変えた映画がミュージカル?と思う人もいらっしゃるかも知れません。
その意見はごもっとも。しかも、もし見たことがある人がいればわかっていることかも知れませんが、この映画内容的には相当ブラックなコメディです。
それで人生が変わるなんてどうかしているんじゃないかと思う人もいるかも知ません。
まぁ、そうかも知れません、そうではなく。僕が言っているのは物語の序盤、主人公の一人が大きな決断をするシーンのことなんです。
あらすじレベルの話ではありませんが、これからの話は多少ネタバレになってしまいます。ご勘弁ください
恐れる必要はないと気づいた主人公
会計士であるレオは、演劇プロデューサーであるマックスから、共同で演劇のプロデューサーになることを提案される。
演劇プロデューサーになる夢を持っていながら、一介の雇われ会計士に過ぎなかったレオにとって、この話は千載一遇のチャンス。
だがレオの答えは「NO」であった。
レオにこの返事をさせたのは恐怖だ。マックスに持ちかけられた話が失敗して、牢獄に送られることを恐れたのだ。
しかしオフィスに帰ったレオはあることに気づく。
理不尽な上司にいびられ、適切に評価もされず、「不幸せだ」と口に出して勤務終了まで過ごすこの日々は、すでに牢獄そのものじゃないか。
恐怖の正体を知り、レオは自分の恐れが自分を救うものではないと気づく。
こうして、恐怖に打ち勝ったレオは、「映画で見て憧れたような全てを手にする!」という願望を胸に、夢であったプロデューサーになる道を歩みだすこととなる。
不幸な安定は挑戦を止めるのに十分な理由なのか?
結果は明白です。主人公は恐怖の正体を見つめて、その恐怖には従うべきではないことにも気づいたのです。
もし彼が、あのまま恐怖に呑まれてチャンスをつかむことを拒否していたのなら…彼は成功を得ることはなかったでしょう。
もちろん10年後も20年後も、安定した生活は続けれていたかもしれません、きっと「不幸せ」なままで。
恐怖をうわまわる願望を持とう
何かに挑戦したいと思った時「恐怖」が顔をもたげることは多いでしょう。
だが迫る危機を前に腰が抜けるように、野生動物に出会って悲鳴をあげるように恐怖心というのは常に我々の味方にはなり得ません。
あなたが何かを実現したいと思うのなら、チャンスは今しかありません。
いつか行きたい、いつかやりたいと言っている人にその「いつか」が来ることは稀だからです。
恐怖に打ち勝つには、それに勝る強い願望を持つしかありません。
挑戦しなければ成功することはありません。だからと言って挑戦しなかったところで失敗しない保証はどこにもないのです。
最後に
案ずるより生むが易し。
行動をはじめてみれば意外となんとかなるもので、そこで気づくことも多い。
何かやりたいことがあるのなら、まずは行動してみましょう願望を叶えるには行動しかないのです。