多言語を学ぶということ。英語を使って違う言語も勉強しよう
多言語話者と呼ばれる人たちがいる。
多言語話者っていうのはその名の通り複数の言葉を使いこなす人のこと。
日本ではあまり馴染みの多言語話者ですが、言語的に近い言語が多く存在するヨーロッパでは複数の言葉を使いこなす人というのは、珍しい存在ではなく4つ、5つの言葉を使いこなす人が多く存在しています。
例えば観光の都パリでツアーガイドに募集要項に記載されていた最低可能言語数はなんと4。4ヶ国語が話せないと就職どころか、面接にすら進めないわけなんですよね。
かくゆう僕自身、多言語話者を目指し語学の学習を続けているうちの一人。今回は複数の言葉を学ぶことについて自分なりに考えていることをまとめてみました。
英語でスペイン語を学んで気がついたこと
今、僕が学習しているのはスペイン語とノルウェー語。いずれも今後 長期で滞在することに決めている国の言語です。
・・・実はスペイン語に関しては大学の第三言語で選択していたのですが、その時と全く違う点が一つ。
今回はスペイン語を勉強する際に、英語を使って学習しているんです。
今までと違う、母国語でない言語を使って、さらに別の言語を学ぶという生活、そんな中で最近気づいたことがあります
それはかつて英語を学んだ時とは全く違うペースで新しい言語を習得できているということ。
そしてそれは大学で日本語を使って英語を学んでいた時とは全く違うということです
「外人」だけど英語は外国語
旅をしていて気がつくことの一つにヨーロッパ人の英語の上手さが挙げられます。
バックパッカーなどに泊まれば、こうしたヨーロッパの若者たちが英語で政治や宗教など、難しい話をしている場面に出くわすのも珍しい話ではありません。
外国=英語というイメージを持つ人も多いかと思いますが、ヨーロッパの国で英語が母国語という国は多くはありません。
要は彼らの多くも僕らと同様、英語を第二言語として話しているんですよね。
じゃあ、なぜ彼らの方が日本人より英語が上手なのか。
僕は彼らが日本人より英語が得意だからといって優秀だということを思ったことはありません。
海外に出れば日本人の真面目さや、優秀さなどを目の当たりにすることも多いからです。
一つには彼ら多くが持つ日本人に比べ失敗を恐れないといった姿勢もさることながら、言語が似通っているという単純明快な理由があると感じるようになりました。
言語が似ているということ
漢字という共通点が中国語など一部の言語とある以外、似通った言語というものを持たない日本人にとってあまり想像がつかないことではありますが、ヨーロッパの言葉というのは似ている部分を持っていることが非常に多いです。
例えば、中でも特に英語が上手なことで知られているドイツ人や北欧出身者ですが、彼らの言葉というのは英語と共通点が非常に多い。
例えばノルウェー語で「パンが好き」という文章は
Jeg liker brød
となるのですが
これって英語で書いた場合の
I like bread
と非常によく似ています。
スペルだけでなく、発音の上でも
ヤイ リーケル ブロッド (ノルウェー語) と アイ ライク ブレッド (英語)
と非常に近い。
(他にもEple(Apple)、Hound(Hund)、Mann(Man)など似ている言葉は非常に多いんです)
こうした言語の類似性は英語だけに限ったことではなく、他の言語でも同じで、中には方言レベルの違いなのではないかと思われる言語もあります。
例えばノルウェー人に言わせれば、スウェーデン人とはお互いの言語で問題なく意思疎通ができ、スペイン人もポルトガル人との意思疎通に困ることはないと言います。
これだけ近ければ、習得が簡単だというのも納得のいく話ではあります。
彼らが英語を身につけるのが楽だということならば、その逆もまた同じなのでしょう。
英語を使って、こうしたヨーロッパも言語を勉強することは非常に効率がいいのだと感じるようになりました。
スペイン語と英語の共通点
もちろん僕が今やっているスペイン語はというと、ノルウェー語とは状況が異なることは間違いありません。
スペイン語はラテン語系の言語ですから、英語よりは同じラテン語系の言語であるフランス語やイタリア語などとの方が共通点が多い。
しかしそれでもそれでも日本語に比べて共通点は多いんですね。
例えば英語のImportantは、スペイン語でImportanteだし、文法なども同じとは言えないけれど似通った部分もあったりする。
加えてやはり世界でも有数の話者数を誇る英語とスペイン語ですから、やはりテキストなどの質がいい。
英語での語学を学ぶと言うこと
僕は今Hello Talkと言われるアプリや、Italkiなどのようなウェブサービスを使ってこちらは日本語を教え、相手からはスペイン語を習うというような形で学習を継続しています。こうしたケースにおいても、お互いが共通の言語である英語を使えるようになっているためにスムーズに情報の交換ができるようになっているんです。
もちろん英語にまだ不安があるという人もいると思いますが、最近では個人的には英語と他の言語を同時進行するというやり方も悪くないのではないかと思うようになりました。
ワーホリ後悔しないための目的作り - たびぐらしでも触れたのですが、英語を勉強するのではなく英語で勉強することは非常に有効な手段ですし、語学の場合、自分の中で完結できるので手軽に「英語で」勉強するというのが始められます。
語学は友人作りに最適なツール
僕はスペイン語に触れるようになってから、南米などラテン系の友人ができることが多くなりました。
英語は世界の多くの場所で使える力強い味方ではあります。
しかし日本語を勉強している外国人に我々が親近感を抱くように、英語という共通言語が普及した今だからこそ、余計に相手国の言葉を学ぶということが強い友人関係を作るのに非常に役立つものになっているのではと感じること珍しくありません。
英語が上手な人も、そうでもない人も「まだ早い」と思い込まずに是非違う言語にも触れてみてください。